今の医療ソーシャルワーカーとは話がかみ合わず、別の人に担当してもらいたい。
そう感じたら、相談室の責任者や患者相談窓口に、担当変更を希望していることを伝える方法があります。
ただし、担当者の人数や病院の体制によっては変更が難しい場合もあります。
変更できるかの回答だけでなく、その間の連絡先や、変更できない場合の面談の進め方まで確認することを勧めます。
私はMSWとして10年働く中で、相談員をしていた施設で担当変更の希望を直接受けた経験があります。
そのときの対応と引き継ぎで気を付けたことをもとに、申し出から次の相談体制が決まるまでの確認点をまとめます。
医療ソーシャルワーカーの担当変更は誰に相談する?

全国共通の申請書や、一律の担当変更手順があると考えず、まず利用先の窓口に相談してください。
担当者本人に話すことが難しければ、別の職員を通じて責任者に取り次いでもらう方法もあります。
担当MSWに伝えにくければ責任者や相談窓口へ
相談室の上司、患者相談窓口、病棟の看護師長などに、担当変更について相談したいと伝えてみてください。
窓口の名称は病院によって異なるため、受付で確認して構いません。
本人に直接言わなければ相談できないと考える必要はありません。
一方で、担当者に伝えられる状況なら、本人へ希望を伝えることもできます。
私は担当変更の希望をその場で確約しなかった
私の経験では、ご家族とのやり取りの途中で、担当を変えてほしいと直接言われました。
感染症流行期の施設の運用について希望に沿えず、説明を重ねても不満が残った場面です。
変更の希望を受けたときは、理由を確認し、上司に変更が可能か確認すると伝えていました。
その場で変えられると約束するのではなく、責任者が体制を確認する必要があるためです。
相談者の側からは、誰が検討し、いつごろ回答をもらえるかを聞いておくと、その後の連絡を待ちやすくなります。
MSWの担当を変えたい理由は具体的に伝える

相性が合わないという気持ちも、相談の出発点になります。
加えて、どんなやり取りで困ったのか、担当が変わったら何を改善したいのかが分かると、対応を検討しやすくなります。
- 困った出来事があった日時や場面
- 実際の説明や連絡で不安だったこと
- 本人や家族が相談しにくくなった理由
- 新しい相談体制に希望すること
人物への評価より相談が進まない場面を説明する
態度が悪いので変えてほしいという説明に、質問をしても費用の説明が分からないまま面談が終わった、などの具体的な出来事を添えてください。
相手の能力や性格を断定する必要はありません。
問題が説明の仕方なのか、連絡方法なのか、支援方針なのかによって、担当変更以外の対応も考えられるためです。
事実関係がはっきりしない部分は、こう受け取って不安になったと伝える方法があります。
担当変更を相談するときの伝え方の例
現在の担当者との面談で質問が十分にできず、退院後の生活の準備を相談しにくくなっています。
別の担当者への変更が可能か、責任者の方に相談したいです。
変更が難しい場合は、上司の方に同席してもらう方法も含めて考えていただけますか。
これは伝え方の例であり、私が受けた発言の再現ではありません。
希望を丁寧に伝えることと、困った点を曖昧にしないことは両立できます。
医療ソーシャルワーカーを変更するときの引き継ぎ

担当変更を決めることだけでなく、相談の途中で支援が途切れないことが大切です。
これまでの調整内容と、相談者が気にしている点の両方を引き継いでもらえるか確認しましょう。
新しいMSWに同じ行き違いを繰り返さないために
私が引き継ぐ際は、患者や家族が気にしていることと、どのやり取りが不満につながったかを伝えていました。
謝罪をしても、謝ればよいと思っていると受け取られ、かえって怒りを強めた経験もあります。
そのため、謝罪済みとだけ伝えて終わらず、何が解決しておらず、どんな説明が必要なのかを共有することが大切だと考えています。
相談者も、次の担当者に特に配慮してほしい点を短くまとめて渡す方法があります。
変更日と当面の連絡先を確認する
誰が新しい担当者になるかだけでなく、いつから連絡を受けるのかまで確認してください。
例えば、施設の面談や申請が進んでいる場合には、次に必要な行動と期限を共有します。
- 新しい担当者の名前と連絡方法
- 変更が始まる日と当面の窓口
- 予定されている面談や会議
- 進行中の申請と次の確認日
- 本人の希望とまだ決まっていないこと
病院で把握している情報も、新しい担当者との最初の面談で認識が合っているか確かめると安心です。
家族の意向だけで進めず、患者本人がどのような支援を望んでいるかもあわせて共有してください。
MSWの担当変更が難しい場合はどうする?

私が変更できない場合に説明していたのは、変更が難しいことと、引き続き責任を持って支援したいという意思でした。
そのうえで何をどう変えてほしいのかを聞き、意向に沿える部分を確認するようにしていました。
変更できない理由と代わりの対応を聞く
同じ担当者で続けるとしても、相談方法まで今までどおりにする必要はありません。
上司や別の職員の同席、要点の書面共有、連絡する時間や窓口の統一などを相談できます。
変更できないと言われたら、なぜ難しいのかと、相談しやすくするために何ができるかを分けて聞いてください。
どの方法が実施できるかは、その病院の体制によります。
次の面談で改善したかを確認する
話を遮られずに質問したい、費用の説明を紙で受けたいなど、希望を具体的な対応にすると、後から確認しやすくなります。
一度の話し合いで全部を決めようとせず、次回の面談で何を確認するかを合意しておく方法もあります。
状況が変わらない場合は、実施するとされた対応と実際のやり取りを責任者に伝え、再度相談してください。
医療ソーシャルワーカーの変更だけでは解決しない問題もある

担当者との関係が改善しても、施設の空きや費用の条件など、別の課題は残ることがあります。
担当を変える相談と、退院支援そのものの相談を分けると、次に必要な確認を進めやすくなります。
希望する支援と担当者の対応を別々に確認する
担当変更をしてほしい理由が、希望した施設へ入れないことなら、空き状況や受入条件も確認する必要があります。
担当者が説明し直せることと、病院だけでは変えられない条件を分けて聞いてください。
説明の不足があった場合には、担当が変わるかどうかと関係なく、必要な説明を求めて構いません。
院内で相談しにくければ医療安全支援センターも利用する
自治体の医療安全支援センターは、医療に関する心配や苦情について相談できる窓口です。
厚生労働省の運営要領でも、相談への対応や助言、情報提供が位置付けられています。
院外で状況を整理したいときに利用できますが、病院の担当配置を必ず変えてもらえる窓口ではありません。
出典:厚生労働省
医療ソーシャルワーカーの担当変更に関するよくある質問

申し出る前には、書類の準備や相談後の対応も気になると思います。
ここでは、最初の相談で確認しておきたい点を補足します。
MSWの担当変更には証拠が必要ですか?
相談を始めるために、まず録音などを用意しなければならないとは限りません。
困った出来事と希望をメモにして伝え、書面や指定の手続きが必要かは病院側に確認してください。
担当変更を相談すると治療に不利益が出ませんか?
変更の相談と、必要な治療や支援は分けて考えるべきものです。
個別の対応をここで保証することはできませんが、不安がある場合は患者相談窓口を通して申し出て、支援が続く体制もあわせて確認してください。
まとめ:MSWの担当変更は相談先と引き継ぎを確認する

医療ソーシャルワーカーの担当を変えたいときは、理由と希望する改善を整理し、責任者や患者相談窓口へ相談してみてください。
変更の可否だけでなく、回答の時期、当面の連絡先、進行中の手続きも確認すると相談を続けやすくなります。
変更が難しい場合も、上司の同席など別の方法を検討できます。
まずは今いちばん相談しにくい場面を一つ書き出し、その場面をどう変えてほしいかを伝えることから始めましょう。

